大型自動車第一種運転免許...大和自動車教習所(H22.01.31.閉鎖)で練習後、府中にて挑戦!

大型自動車第一種運転免許




私の「運転免許証」の種類

    感 想 等   

 2006年02月03日〜02月23日の全2日間(技能2回)、府中運転免許試験場にて受験した。
 初回の受験申請で必要なものは、こちらを参照。
 大型一種受験理由は、以下の2点。
  1. 仕事で2t車(ロング)と(たまに)4t車を乗り回しているので、試験場の小さな大型トラック位なら動かせると思ったから。
  2. 何と言っても、平成16年06月09日に公布された道路交通法等の改正により、その3年以内に「中型自動車免許」が増設されてしまうから。
 後者についての詳細は以下の通り。
中型免許の増設に関する内容
自動車の種類 第一種免許の種類 受験資格


大型自動車 大型免許 20歳以上で運転経験年数2年以上
普通自動車 普通免許 18歳以上


大型自動車 大型免許 21歳以上で運転経験年数3年以上
中型自動車 中型免許 20歳以上で運転経験年数2年以上
普通自動車 普通免許 18歳以上
長信一著,『普通二輪免許 これだけで絶対合格』,日本文芸社,H16.11.20,2頁より抜粋

自動車の種類 車両総重量 最大積載量 乗車定員


大型自動車 8トン以上 5トン以上 11人以上
普通自動車 8トン未満 5トン未満 11人未満


大型自動車 11トン以上 6.5トン以上 30人以上
中型自動車 5トン以上11トン未満 3トン以上6.5トン未満 11人以上30人未満
中型(限定) 5トン以上8トン未満 3トン以上5トン未満 11人未満
普通自動車 5トン未満 3トン未満
長信一著,『普通二輪免許 これだけで絶対合格』,日本文芸社,H16.11.20,2頁より抜粋

 しかも、改正後の大型免許、及び中型免許については、各々路上試験が導入される。言うまでも無く、実技試験の難易度は増すであろう。しかし、全国の自動車学校や運転免許試験場のソフト面・ハード面の整備・改正が一番大変そうですが…。
 以下、大型免許取得奮闘記をお送りする。今回の大型一種は大特と比較し、技能コースが長い事やエアブレーキへの対処を兼ね、一応肝試しに大和自動車教習所(H22.01.31.閉鎖)にて、練習(臨時練習)を2回行った。
 大和で練習するには、まず10500円の申込金を支払う。1時限(回)の教習料金は7350円である。1回の教習時間は50分間だ。
 このたった50分間の時間で教官にみっちり教えてもらう方法がある!それは、練習開始前に大抵の教官は「いつ受験するの?」と聞いてくる。この時に「まだ決めてません」、「まだ予約取ってません」等を答えると、50分間で縦列や方向転換まで達せずに、S字・クランク等の簡単な練習で終わってしまう。そこで、虚偽であっても「明日、受験します」と伝えて(脅迫?裏交渉?して)おけば、間違いなく教官は50分間で一通り練習させようとする。1回/50分、7350円という決して安価ではない金額、有効に練習したいものである。
 
 

 大和での練習で感じた事は、府中運転免許試験場の試験車両と乗り比べて、大和のトラックの方が明らかにデカイという事である。練習内容では、特に縦列と方向変換が非常に参考になったが、大和のトラックに慣れ過ぎると試験場で痛い目に遭うと、私は感じた。しかも、大和のコースは狭く、試験課題の50km/hを出せない、5速も使えない、コースが混雑している。ちなみに、府中の試験車両はメーカーも様々、台数もかなり有る。

2006年02月03日 晴れ
 初回は08:30からの午前試験だった。府中運転免許試験場2階の技能試験室へ向かう。Dコース、9番目である。この日は試験車両が1〜3号車の計3台体制であった。
 前日、大和で裏交渉手段により、完璧に練習してきたので、かなり自信があった。しかし、前述の通り、当然ではあるが大和のトラックと、その大きさ、ギアのノッチ、エアブレーキの具合、左右ミラーの位置関係等が全く違った。そして、車の癖に慣れずにコース終盤のクランクから出る際に、脱輪大で試験中止に。
 試験管のアドバイスとしては、「安全確認は良かったけど、この車に慣れてないね」との事だった。不合格は納得である。4400円分の東京都収入証紙を買い、次回の予約…が、な・何と次回の予約が最速で20日後!「大型って、こんなに混むの?」と痛感。やはり、道路交通法改正前に挙って、大型を取りに来ている、駆け込み需要であろうか。落ち込み、帰投。
 
2006年02月23日 晴れ
 第二回戦も08:30からの午前試験である。Cコース、3番目である。この日は試験車両が2台体制であった。初回受験以来、練習もしていない。「次回の受験も約1箇月後か」と落胆しつつ、試験に挑む。順番が到来する迄、事前にメモしたコース図を睨み、イメトレ。
 今回の試験車両は前回と違うようだ。後部座席で2番目の受験者の運転を観察。いよいよ、私の順番である。
 運転姿勢調整の際、ギアをグリグリ動かしてみると、ノッチが分かり易い。ギアがカチカチと入ってくれる。私は、ギアのノッチが固めでハッキリしたトラックが好きなので、これはチャンスではないか、と思った。
 コースを進む。今回のトラックは「これって、ホントにエアブレーキなの?」と思う程のエアブレーキ。「普通の2tじゃん」と思いつつ走る。調子に乗って、直線で60km/h出してしまった。方向変換、クランク、S字、坂道発進、踏切通過を終え、プラットホームに到着。
 試験管のアドバイスは、「練習した?合格見込ね。法規走行はバッチリ。ただクラッチに足のせ過ぎ」と指摘。
 大和での練習2回、試験2回で「大型一種」に勝利!大特では一種5回目、二種4回目での合格であった為、正直私自身、2回で受かるとは考えてもいなかった。免許交付手数料1650円分(100円値下げ?)の東京都収入証紙を買う。その後、写真撮影をし13:00には真新しい免許証が交付され、種類の欄にしっかり「大型」の文字が刻まれた。
 

 結論。大型は試験車両にアタリ・ハズレがあると言える。偉く運転し易いトラックも有れば、年季を感じるトラックも有り、大特のように毎回同じ車両になる可能性は極めて低い。又、事前に練習する際には、教習所のトラックに慣れ過ぎない事も重要である。
 平成19年06月02日に「中型免許」が出現する。皆さん、それまでに「大型」を取得して、得をしようではありませんか。
 

この背後に各車種(普通二種・大型二種以外)のコース図が有る。

 余談、この新免許制度導入と更なる少子高齢化により、若い世代の道路貨物(旅客)運送業界・トラックドライバーに対する人気は、明らかに低下するのではないだろうか。今回お世話になった、試験場の隣という最高立地で、且つ又、数々のドライバーを輩出して来たであろう、大型免許(二種を含む)の登竜門・大和自動車教習所までもが閉鎖(H22.01.31.)に追い遣られる始末だ。
 現状は旧免許制度を経た、既存のドライバーが従事しているため問題無いが、将来的に捉えるとどうであろうか。数年後には、深刻な問題となってトラック業界を襲う可能性が高いと、私は考える。
 現状、「運転免許を持っているから」「クルマが好きだから」「運転が好きだから」「高給だから」「短期間で稼ぎたいから」…「ドライバーになろう」と考え、トラック業界に入る人が多いといえる。しかし、中型免許導入により、今後は普通免許から中型免許〜大型免許取得という、自分への投資と時間、苦難を経なければ、トラックドライバーにはなれない時代となる。「何となくドライバーを始める人間は減り、ドライバーになってみせる!と決心した人間でなければ、業界に入ってこない」という格好だ。更には、トラックドライバーの供給量が減少し、ドライバー不足が深刻化すれば、ドライバーは管理者よりも高給となってしまう可能性も否めない。これは、バス会社等にも当てはまるといえる。
 中長期的に見て、日本の物流・運輸界ではドライバー不足が深刻化し、大型免許保有者の確保が重要課題となる事は間違いない。又、3Kや交通事故のリスク等、トラック業界のイメージと待遇を向上させる事と同時に、入社後に中型〜大型免許取得の支援・教育を行っていくといった、真剣な取り組みが必要であろう。



使用テキスト等

無し


  

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