フォークリフト運転者



 



講習の流れ、感想等

 2002年08月某日からの四日間、コマツ教習所東京センタにて講習は行われた。申込みは、初日に申込書と受講料を提出する形態だ。
 当日、まず驚いた事は、特別教育では受講者の大半が工業高校等の高校生だったのに対し、今回は40〜60歳と父親世代で大半を占め、何と私が最年少だった事である…しかし、何故か私と同級生の短大生(販売員のバイト?)の女性が1人居た。期間中会話すると、何と殆んどの方がリストラされたり、早期退職なさったりして、新たな仕事探しのために資格を取りに来た、彼女は「就職に有利になるかな」という事だった。
 講習は一日目学科、二〜三日目実技、四日目実技試験だった。

 講習科目は・・・
学科
 「フォークリフトの走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識」4時間
 「フォークリフトの荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識」4時間
 「フォークリフトの運転に必要な力学に関する知識」2時間
 「関係法令」1時間
実技
 「フォークリフトの走行の操作」20時間
 「フォークリフトの荷役の操作」4時間
 ・・・である。計35時間という私の技能講習受講史上、最も長い道のりである。

 教官はコマツという事もあり重機の専門家である。
 実技で使用したフォークリフトは、エンジン式(液体クラッチ(断続装置)のトルクコンバータ式)前輪駆動後輪操向のトルコン車でカウンターバランスフォークリフトだった。

 各日コースは次の通り。
実技1日目
 1.作業機操作1)マスト垂直2)走行と停止の姿勢
 2.前・後進走行1)ブレーキ踏み変え2)後進での運転姿勢
 3.角材を立てての操向(1.5回転)
 4.T字コースでの走行
実技2日目
 1.外周コースの走行
 2.クランクコースの走行
 3.荷役作業(1分10秒前後以内)
 4.クランクコースでの荷役作業(2分前後以内)
実技3日目
 1.荷役作業(50秒前後以内)
 2.クロス(十字)コースの走行
 3.クロス(十字)コースでの荷役作業(1分40〜50秒以内…試験は2分以内)
 4.実技テスト(クロス(十字)コース)

実技テストコースを再現

 やはり特別教育同様、後輪操向の片手ハンドル操作に四苦八苦した。後輪操向車の場合、兎に角曲がる側に車両を寄せる事が必死である。普通車の様な内輪差ではなく、外輪差が生じるのだ。


 今回の講習で印象に残った事は、父親世代の前向きさに感銘を受けた事と、教官の熱意と厳しさであった。
 前者は、新聞などで盛んに騒がれているリストラの現実や、人生の先輩方との興味深い話だ。特に「若いなら何でも出来る」「若いからすぐ覚える」という言葉が、鮮明に私の脳裏に焼き付いている。
 後者は、後輪に戸惑う私が完璧に各コースをこなせるまで、厳しく御指導いただいた事である。又、試験に合格した時など、教官も一緒に喜んでくれたりと、現場出身者のあたたかさを感じた。
 余談であるが、今となって後悔している事がある。それはこの技能講習に合格後、即大型特殊免許試験を受験すればよかったという事だ。
 大特の試験車輌といえば後輪操向車を使用する試験場もあり、フォークリフトと同じな訳で新たに勉強するのは道交法の安全運転だけだと、考えるからである。しかも、大型特殊試験に荷役はない。専ら運転だけの試験である。
 


使用テキスト等

コマツ教習所株式会社,『フォークリフト運転者テキスト』,2002.04


  

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