床上操作式クレーン運転技能者
講 師 は 元 IHI の 技 術 者 !
講習の流れ、感想等
2006年01月某日からの三日間、石川島技術教習所東京センター(コーヒー飲み放題)にて講習は行われた。申込みは、申込予約書をFAXし受講料を銀行振込後、申込書を郵送する形態だ。ちなみに、受講票は無い。
講習は一日目学科、二日目実技〜実技試験、三日目学科〜学科試験という日程であった。私は、玉掛け及び小型移動式クレーン所持という事で、学科の力学と合図が免除となる。
クレーンの資格は沢山あるが、今回の資格は「吊り上げ荷重5t以上」で、しかも「床上で操作」し、且つ「当該運転をする者が荷の移動と共に移動する」方式の床上操作式クレーンである。更に言うと、ホイスト(動力装置)から直接、押しボタンスイッチ(ペンダント)が吊り下がっているタイプの吊り上げ荷重5t以上でなければならない。
従って、今回の資格では、吊り上げ荷重5t以上の床上クレーンであっても、メッセンジャワイヤから押しボタンスイッチが吊り下がっている床上運転式クレーンや、押しボタンスイッチが定位置に固定されている床上運転式クレーン、無線で運転操作する床上運転式クレーンを運転する事は出来ない(要クレーン運転士[床上運転式限定]免許以上)。逆を反せば、吊り上げ荷重5t未満の移動式クレーン以外のクレーンであれば、全て運転する事が出来る。
尚、今回のクレーンはフックブロックの近くに押しボタンスイッチが有り運転する為、大抵玉掛けも自らが行う、一人二役(一人二資格)が必須である。
講習科目は・・・
学科
「床上操作式クレーンに関する知識」6時間
「床上操作式クレーン運転技能講習に係る原動機及び電気に関する知識」3時間
「床上操作式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識」3時間(免除)
「関係法令」1時間
実技
「床上操作式クレーンの運転」6時間
「床上操作式クレーンの運転のために必要な合図」1時間(免除)
・・・である。
今回は前回苦戦した小型移動式クレーン比べ、非常に楽勝だった。ジブの角度を変えるような操作は無縁であり、荷振れが少なく、振れたとしても回復操作は容易だった。唯一の難関といえば、横行と走行を同時に行う「斜め走行」くらいである。
学科の方は、特に「床上操作式クレーン運転技能講習に係る原動機及び電気に関する知識」がまるで電気機関車(電気鉄道)の構造を学んでいるかのような内容であった。例えば、VVVF(可変電圧可変周波数)制御のかご型三相誘導電動機(・・・EF200か?)やら、トロリ線、パンタグラフ、集電子、極めつけは共用保護盤(・・・電気機関車運転台背後に有るヤツか??)等々、高校時代を懐かしく思ひ出してしまいました。
更に、今回の講習で驚いた事は、その受講者のメンツであった。何と個人参加は私のみであり、他の受講者たるやJR東日本の整備士(八ムコと東マト)、ANAとJALの整備士であった。
休憩時間には元IHI造船技術者の講師を交えた、非常に興味深い技術屋トークが炸裂、堪能する事が出来ました。まさに、東鉄vsALL NIPPONvsJAPAN AIRvs石川島です!
教訓:上に有るモノは落ちます。吊り上げた品物も高架橋も航空機も…
使用テキスト等
社団法人 日本クレーン協会,『技能講習用 床上操作式クレーンの運転』,厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課監修,2005.04
社団法人 日本クレーン協会,『クレーンの運転関係法令集(第6版)』,2004.04
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