普通第一種圧力容器取扱作業主任者ふつうだいいっしゅあつりょくようきとりあつかいさぎょうしゅにんしゃ







講習の流れ、感想等

 2003年02月18〜19日の三日間、日本ボイラ協会 埼玉支部主催で埼玉県労働会館にて講習は行われた。申込みは、事前に申込書と受講料を提出する形態だ。
 講習は一日目学科、二日目学科、及び修了試験だった。講師は日本ボイラ協会の常任講師である。小規模ボイラ同様、年輩高齢の方であり、熟年(プロの元ボイラーマン)の風格を感じる。会場は年季の入った大学の大教室のようだ。

 労働安全衛生法第14条、労働安全衛生法施行令第6条十七により、事業者は、第1種圧力容器(小型圧力容器及び次に掲げる容器を除く)の取扱いの作業について、普通第一種圧力容器取扱作業主任者技能講習を修了した者を作業主任者として選任し、その者の指揮のもとに作業を行わせなければならない、と定められている。
 第一種圧力容器とは、以下に掲げる容器(ゲージ圧力0.1メガパスカル以下で使用する容器で、内容積が0.04立方メートル以下のもの、又は胴の内径が200ミリメートル以下で、且つ、その長さが1000ミリメートル以下のもの、及びその使用する最高のゲージ圧力をメガパスカルで表した数値と内容積を立方メートルで表した数値との積が0.004以下の容器を除く)をいう。

イ.蒸気その他の熱媒を受け入れ、又は蒸気を発生させて固体又は液体を加熱する容器で、容器内の圧力が大気圧を超えるもの(ロ又はハに掲げる容器を除く)
ロ.容器内における化学反応、原子核反応その他の反応によつて蒸気が発生する容器で、容器内の圧力が大気圧を超えるもの
ハ.容器内の液体の成分を分離するため、当該液体を加熱し、その蒸気を発生させる容器で、容器内の圧力が大気圧を超えるもの
ニ.イからハまでに掲げる容器のほか、大気圧における沸点を超える温度の液体をその内部に保有する容器

 用途としては、加熱作用を行う熱交換器、蒸煮器、精錬器、染色器、消毒器(滅菌器)、反応作用を行うオートクレープ、反応器、蒸発作用を行う蒸発器、抽出器、蒸留器、高温の圧力液体を保有するスチーム・アキュムレータ(蓄熱器)、脱気器、液化ガス貯蔵タンク、温水ヘッダ等がある。
 以上のような、ボイラ等と接続して、蒸気や温水を熱媒エネルギーとして活用する機器が多い事が分かる(単独も有り)。
 ボイラとの相違点としては、ボイラは専ら「水」を加熱するのに対し、圧力容器は多種多用の物質(化学薬品・鉱物等々)を注入する。従って、圧力容器はボイラより痛みやすく、耐久性に欠けるといえる。

 作業主任者の職務としては…

1.運転計画及び保全計画
2.作業標準の遵守
3.運転状態の監視
4.安全装置の機能の維持
5.異常時の処置

 …がある。

 講習科目は…

学科
 「第一種圧力容器の構造に関する知識」6時間
 「第一種圧力容器の取扱いに関する知識」7時間
 「危険物及び化学反応に関する知識」5時間
 「関係法令」3時間

 …である。



使用テキスト等
題 名 編 集 発 行
(普通)第一種圧力容器取扱作業主任者テキスト 社団法人 日本ボイラ協会 2000.06.
ボイラー及び圧力容器安全規則
附・労働安全衛生法及び関係政省令・告示
2000.04.



  

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